一体なにが問題なのでしょうか？

女性に対する暴力と差別は世界規模で起こっています。

世界中の女性や少女たちは、生涯を通じて暴力と差別を経験しています。

少女の中には、生まれたときから十分な栄養、医療、教育を受ける機会を奪われている人もいます。成長するにつれて、性器切除や割礼などの有害な伝統的慣習にさらされることもあります。多くの人が、自分で選ばなかった相手との早期結婚や強制結婚を経験し、いつ、何人の子どもを持つかを決めることができません。自分の選んだ職業に従事したり、自由に家の外を旅行したりする自由が制限されることもあります。

女性に対する差別は、生活のあらゆる側面で起こっています。世界中で、女性は男性よりも職場での賃金が低く、多くの国で法制度の下で平等な権利と保護を受けられず、ほとんどの政府で女性が男性に比例して代表されていません。

________________________________________

3 人に 1 人

世界の女性の 3 人に 1 人近くが、少なくとも 1 回は身体的または性的暴力、あるいはその両方を受けています。こうした暴力のほとんどは、親密なパートナー、夫、その他の家族によって加えられています。

 

 

11 分

世界中で、11 分ごとに女性または少女が自宅で殺害されていると推定されています。

________________________________________

武力紛争地域では、女性は戦争の武器としてのレイプの影響を不釣り合いに受けています。武力紛争、災害、自然災害のいずれによっても、女性が未亡人になると、自分と家族を支えるための家、土地、生計、社会的地位のない世帯主になる危険があります。

暴力と差別は世界中の女性に影響を及ぼしていますが、教育や経済状況、人種、カースト、民族的出自、性的アイデンティティ、年齢、能力などの交差要因（個人が持つ複数の属性が交差することによって起こる特有の差別や抑圧）が、多くの女性が直面する課題を悪化させています。

 

なぜ問題なのでしょうか？

暴力と差別は、女性のヒューマンライツ（人間としての基本的権利）の享受を妨げます。

女性と女児に対する暴力と差別は、女性と女児を男性と男児よりも低く評価する社会規範に起因しています。家族や社会は、富、権力、地位を維持し高める可能性が最も高い人々に投資します。権威、特権、財産管理が男性と男児にある社会システムでは、栄養のある食事、医療、学費などの資源が幼い頃から彼らに向けられ、女性と女児を含む価値の低い人々が疎外されます。

 

女性が家族や社会の平等で貢献するメンバーとして十分に評価されていない場合、社会規範により、権威を持つ人々によって女性が管理されることになります。女の子は、兄弟が学校に通っている間、家事の手伝いをすることが期待されます。女性は、男性の親族の許可や監督なしには家を出たり旅行したりできないかもしれません。結婚するかどうか、いつ誰と結婚するかといった生涯にわたる決定が、本人の同意なしになされることもあります。結婚すると、女性は夫や年長者の家族に従うことが求められ、拒否すると罰せられる。世界中の国々で、多くの女性は、子供を持つかどうか、いつ誰と子供を持つかという決定を自分で下す権利を認められていません。個人の自主性の欠如は、女性や女児の尊厳と自立を蝕んでいます。

 

差別的な法制度も、女性の不公平な扱いの一因となっています。一部の国の法律では、女性は富や財産を相続する権利において男性と平等とはみなされていません。一部の社会では、女性は男性ほど簡単に離婚できず、結婚が終わったときに子供に対して平等な権利を持たないこともあります。一部の法律では、女性は夫や父親の管理と保護下にあるとみなされているため、女性が子供や外国出身の夫に市民権を継承することを禁じています。

 

女性に対する暴力は世界中で続いており、処罰は受けていません。国際法では武力紛争中のレイプやその他のジェンダーに基づく暴力は禁じられていますが、責任を問われることはほとんどありません。女性であるという理由で女性を殺害するフェミサイドの発生率は世界的に増加していますが、こうした犯罪が捜査されたり起訴されたりするケースはごくわずかです。女性に対する暴力の最も一般的な形態は家庭内暴力であります。しかし、家庭内暴力は「家族の問題」とみなされることがあまりにも多く、警察は関与を拒んでいます。多くの国や文化では、夫による妻への暴力は法律にさえ書かれておらず、したがって犯罪として扱われていません。

 

ほぼすべての地域で、女性は男性従業員よりも仕事に対する賃金が低い。住宅、財産を手に入れたり、良い仕事に就くことは、女性にとって一般的に困難です。貧困と、十分な栄養と医療へのアクセスの悪さは、受け入れがたいレベルの妊産婦死亡率をもたらしています。政府と意思決定における女性の代表比率が不釣り合いに低いため、より平等で公正な社会の創造に向けた十分な進歩が妨げられています。

 

女性が平等で完全に成人として評価され、家族や社会に貢献できるメンバーになるまで、女性は人間としてのすべての基本的権利を享受することはできません。

 

解決策は何でしょうか？

女性の権利をヒューマンライツ（人間の基本的権利）として認識し、擁護しましょう。

私たちは、すべての人がヒューマンライツのすべてを享受できる世界を目指しています。私たちは女性たちと連帯し、政府に以下のことを要求することで、女性たちにとってそれを現実のものにすることができます。

• 女性を暴力から守り、ジェンダーに基づく暴力の被害者を支援し、関連犯罪の免責に対処するための効果的な措置

 を講じる

• 女性を差別する法律を見直し、改正する

• すべての国の法律で強姦と家庭内暴力が犯罪と定義されていることを確認する

• 女性殺害とジェンダーに基づく暴力の免責を終わらせる

• 中絶を非犯罪化し、中絶を通常の医療の一部として認める

• 女性のヒューマンライツ擁護者を保護する　

• 女性のヒューマンライツに関する基本的権利の教育を提供する

 

以上